【部屋の壁紙選び 知っておく5つのこと】 壁紙(クロス)でインテリアを素敵にするコツ

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1そもそも壁紙(クロス)ってなに?


「 室内の壁の仕上げでもっとも良く使われるのは壁紙です。」壁紙以外だと、塗り壁や塗装、タイルや木材を張り付けることも有ります。
壁紙と言っても素材は紙だけでなく、ビニール、織物、薄く削った木や石、和紙、珪藻土を塗ったものなど様々なものが有ります。
この中で特に塩化ビニ ール製やオレフィン製のものは大量生産され、求めやすい価格で販売されています。業界ではこれを量産クロスとかAクロスとか呼んでいます。
量産と聞くと、安っぽいペラペラと思われがちですが、色数、デザイン数は限定されているものの、 下地の凸凹を拾わない、 下地を透けさせないなどの素材の工夫がされていたり、汚れを拭き取りやすい点や、長期廃盤にしない企業努力、何より大量に生産されるための価格の安さなどメリットも多数あります。
壁紙はデザインや色柄も豊富で、選ぶのも楽しいです。量産クロス以外のクロスを簡単にご紹介しましょう。

2織物クロス

布の裏に紙をはり、 壁紙としたもので、素材は綿、麻、ポリエステル、レーヨン、シルクなどがあります。素材の持つ質感が良いので、美術館やホテルなど重厚な雰囲気を出したい空間に使われることが多いです。
天然素材を使用しているため、通気性がよく、湿気をコントロールする調湿機能をもっています。

織物クロス(布クロス)のデメリット

布つまり繊維でできているので、ホコリが絡み付きやすいというデメリットがあります。汚れが付くと落としずらいです。特に油汚れは落とせないと思った方が良いです。
また織物なので繊維の伸縮が大きく施工が難しく、 経験と技術ある職人さんでないと綺麗に貼れないです。
 織物の性質もあり、継ぎ目が目立ちやすいため、それを理解して採用してください。継目が出ることが標準的な施工であり、失くすことは出来ないのです。
また経年劣化で端からほつれることも有ります。

3珪藻土クロス


珪藻土クロスは昔から壁材として利用されてきた調湿性、消臭効果に優れた珪藻土 を使った壁紙です。
本来塗り壁として壁材に使われてきましたが、気軽にその効果を取り入れられるよう開発された壁紙です。
そもそも珪藻土とは?そもそも珪藻土とは   藻類の一種である珪藻の殻の化石の堆積物です。この殻は二酸化ケイ素でできています。多くは白亜紀以降の地層から産出されるそうです。
珪藻の殻には多数の孔があり、保湿性と吸湿性湿に優れています。
また臭いを吸着する機能も有ります。化学物質も吸着すると言われています。
珪藻土クロスのデメリット珪藻土クロスは お手入れの際拭くことができません。普段のお掃除ではホコリをはたくくらいしかできず、 広範囲に汚れてしまった場合はクロス全体の張替えが賢明です。
また施工の面では、繋ぎ目が目立ったり、隙間が出来やすい です。またデザインによっては塗り壁の質感を出すため粒 状の珪藻土が張ってあることがあり、その粒が落ちて しまうことが有ります。
4木や竹を 使ったクロス 木や竹をスライスして ピースとし、組み合わせて柄にしたり、または編み込んだりして、クロスにしたものです。少し工芸品的な要素が強い 壁紙となります。個性を出したい場所やアクセントに使うことが多いです。

木や竹を使ったクロスのデメリット


織物クロスや珪藻土クロス同様継目が合わないです。拭くことが出来ません。天然素材を使用しているため、同じ樹種でも、色や木目がそれぞれ違います。光の 当たり具合で色や質感が変化していきます。水が頻繁にかかる場所には使用できません。

5和紙クロス


日本の和紙を裏打ち紙に張りつけてクロスにしたものです。和紙の技法により様々な見た目や風合いのものがあります。
和紙の持つ 調湿機能の恩恵も受けられます。
天然繊維やマイスター級の職人さんの手透きだったりすると、工芸品の面持ちで、コストもそれなりに高くなるなんてこともあります。

和紙クロスのデメリット

和紙クロスは天然素材であるため、水ブキは出来ません。また織物クロスや木のクロス同様継目が合わない、目立ちます。 漉き込んで有る藁や麻などが剥がれ落ちることもあります。
施工 面では、薄さにより、下地の凸凹が見えてしまうことがあります。また張替え時に剥がしにくいことがあります。和紙の種類によっては=特に手漉き和紙などになると、施工難易度が上がり、施工費が割り増しになることも有ります。

まとめ

壁紙、クロスと一言で言っても多彩なバリエーションが有ることをお分かりいただけましたか?
壁紙自体は工場で生産された規格品であるので、現場で色調合する塗壁と比較して均一に施工することができます。また剥がすことも塗り壁やタイルに比べれば簡単なので、 数年ごと張り替えれてインテリアを楽しむということも 可能です。
また工事する側から見ても工期が短くて済むので、コストもおさえられます。
好みや予算に合わせて水回りやバックヤード的なところは量産品を使い、 見せ場には、こだわったクロスを使うといった使い分けがおすすめです。


最後までお読みいただきありがとうございます。
私はインテリアコーディネーターとして20年ほど やってます。そのため、こんな風に家作りに役立つインテリアを選ぶ際のノウハウ&素材の特色などを詳しく解説しています。

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